「NFTといえば、転売されるたびに作者に収益が入る『ロイヤリティ』が魅力」――そんなイメージを持ってWeb3の世界を覗くと、最近よく耳にするSBT(Soulbound Token)という言葉に突きあたります。
「これからは転売できないSBTが主流なの?」「ロイヤリティ収入はもう期待できない?」そんな疑問を抱いている方のために、2026年現在のNFT市場のリアルな使い分けを解説します。
SBTは「主流」ではなく「役割の分担」
結論から言えば、SBTがNFTに取って代わったわけではありません。 両者は「目的」が全く異なるため、現在は明確に使い分けられています。
SBT(ソウルバウンド・トークン)は、他人に譲渡・転売ができないトークンです。
なぜ使われるのか?
学歴、資格、イベントの参加証明、DAOでの貢献度など、「その人の実績や信頼」を証明するためです。当社では原画や特典、音源などファングッズをSBT形式で発行し、エンゲージメントを強固なものにすることを志向しています。
転売市場との関係
SBTはそもそも「売買」を想定していないため、投資対象やコレクションとしての流動性を求めるシーンでは使われません。
つまり、「価値を移転させたいならNFT」「信頼を固定したいならSBT方式」という棲み分けが完全に定着したのが今の状況です。
2. 「ロイヤリティ収入」を取り巻く厳しい現実
「転売によるロイヤリティ」ですが、現在は数年前のような「発行すれば自動的に収益が入り続ける」というフェーズからは脱却し、より戦略的な設計が求められるようになっています。
ロイヤリティの変遷と対策
かつて、主要なマーケットプレイスがロイヤリティの支払いを「任意(オプション)」にしたことで、クリエイターの収益が激減する騒動がありました。
これを受け、2026年現在は以下のような対策が主流となっています。
- コントラクトレベルでの強制: スマートコントラクト自体にロイヤリティ支払いを強制するプログラム(ERC-2981など)を組み込む。
- マーケットの制限: ロイヤリティを尊重しないプラットフォームでの取引をあらかじめブロックする。
- ユーティリティの付加: 「保有し続けるメリット」や「n次流通限定の特典」を充実させ、コミュニティ自体の熱量を維持する。
ERC-2981は、NFTの二次流通(転売)時に発生する「ロイヤリティ支払い」をスムーズに行うための世界共通規格です。
これまで、ロイヤリティの設定はマーケットプレイスごとにバラバラで、別のサイトで転売されると収益が還元されない問題がありました。この規格をNFTに組み込むことで、どの販売所であっても「誰に何%支払うか」という情報を正しく伝えられるようになり、クリエイターの権利を守る標準的な手段となっています
3. NFT vs SBT 比較早見表
現在の市場におけるそれぞれの立ち位置を整理すると下記のような状況です
| 特徴 | 通常のNFT | SBT (Soulbound Token) |
| 譲渡・転売 | 可能 | 不可能 |
| 主な目的 | アート、ゲーム、資産保有 | 証明書、ID、信頼スコア |
| 収益モデル | 販売益 + 二次流通ロイヤリティ | 発行手数料、認証サービス |
| 2026年の立ち位置 | デジタル資産の標準 | 社会インフラ・証明の標準 |
4. これからの収益化の鍵は「スマートNFT」
現在、単なる「転売益」を超えた新しいトレンドとして注目されているのが、AIや外部データと連動して性質が変化する「スマートNFT」です。
保有者の行動によって見た目が変わったり、特定の条件を満たすと新たな価値が生まれたりする設計にすることで、ユーザーの「所有体験」を深め、結果として健全な二次流通(転売)を発生させるモデルが成功を収めています。
まとめ:そのプロジェクトにはどちらが必要?
「転売によるロイヤリティ」をビジネスモデルの柱にするのであれば、選ぶべきは引き続き通常のNFTです。一方で、ユーザーのコミュニティへの貢献を可視化し、ブランドのファンを証明したいのであればSBT方式のNFTが最適です。
Web3の世界は「何を作るか」だけでなく、「どの技術をどう組み合わせるか」という設計の時代に入ってきましたね
もっと詳しく知りたい方へ
今回ご紹介した「ロイヤリティを確実に受け取るための最新のコントラクト規格」や、具体的なSBTの活用事例について個別のアドバイスも可能です。
貴社のプロジェクトに最適な設計を一緒に考えてみませんか?

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投稿者プロフィール

- 代表取締役社長
- 16歳からバンド活動をおこなう。22歳を機に音楽から離れ、1993年 株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)入社、2000年株式上場後に退社。スポーツデータ・コーポレーション創業に参画。2003年、ファンサイド株式会社創業 取締役、同年10月、個人事務所設立。2005年コミュニケーション・ウェイ株式会社創業。翌年、企業合併により株式会社ワークスエンターテイメントへ商号変更 代表取締役社長。2010年退任。2013年個人事業主として活動。2016年 攻城団合同会社創業 業務執行社員副社長。2024年、個人事務所を株式会社ルミアデス・ソリューションとして現職
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