これまでの販促グッズは、「配って終わり」「売って終わり」でした。しかし2025年、企業が注目しはじめているのがフィジカルグッズ×NFTという新しい仕組みです。

「モノの販売にNFT?」と聞くと、まだピンと来ない人も多いかもしれません。でも、NFTは商品をデジタル化する技術ではなく、“顧客との関係を記録する技術”なんです。

この記事では、企業がNFTを導入する意図と意義、実際のビジネス効果をわかりやすく解説します。
キーワードは、「モノの価値」から「体験の価値」へ。


1. なぜ今“フィジカル×NFT”が注目されているのか

所有から関係への変化

消費者の購買動機は、「モノを持ちたい」から「体験を共有したい」へ変化しています。限定グッズを持ったそのこと、「その瞬間に立ち会った証」を残したいという欲求。といえばよいでしょうか。

NFTはこの“体験の証明”を担う仕組みです。特定の製品・イベント・ブランド体験をブロックチェーン上に刻み、「自分はこの瞬間に参加した」という記録を残すことができます。

企業にとっては、NFTがあるころで新しい顧客データ資産になるんです。


2. フィジカルグッズ×NFTで実現できること

(1)購入・来場の「証明」

配布や販売したグッズにNFTを紐づけると、購入や来場の証明がブロックチェーンに残ります。 誰が、いつ、どの製品・キャンペーンに関わったのかを把握することができます。

(2)限定アクセス・再来訪導線

NFT保有者だけがアクセスできる特設サイトや特典を用意すれば、「買って終わり」から「買った後も続く関係」に変えることができます。

(3)二次流通の価値管理

限定グッズが中古市場で取引されても、NFTによって真贋と履歴が証明されます。 ブランド価値を守りつつ、新たなマーケットを創出することが可能です。(詳しくはこちらで別途ブログを書きました)


3. 導入メリット ― “顧客データの質”が変わる

従来のCRMは、メールアドレスや購入履歴といった静的データが中心でした。NFTでは、「体験した人」「関わった人」という動的データが可視化されます。

  • 誰がどのタイミングでNFTを取得したか
  • どのキャンペーンに参加したか
  • その後どんな再訪や購入行動をしたか

これらを分析することで、“感情の履歴を持つCRM”が可能になります。 実は当社が中長期的に実現したいのはこの部分です。CRMをつくりたいのではなく、ミッションにも書いているように

感情価値を、不動産・知的財産・コレクションなどのRWAと統合し、
資産として流通させるインフラを構築します。

https://lumiades.co.jp/about/

なのです。


4. 実際の活用シーン(国内外の想定事例として書きました)

ブランドプロモーション

アパレルブランドが購入者に「限定NFTバッジ」を配布。NFT保有者のみ次期コレクションの先行案内が届く。→ 開封率・再購入率が従来メールの2倍に。

イベント・展示会

来場者QRがNFTになっており、来場履歴を記録。後日、保有者限定で次回展示会の招待状を配信。
→ 再来場率+35%。紙アンケートより正確。

地域プロモーション

自治体・観光地が「NFTスタンプラリー」を導入。観光客がNFTを受け取ることで、地域体験のデータ化を実現することが可能です。→ 再訪促進+SNS露出アップ。

NFTスタンプラリーのメリットは後日ブログにしますね。


5. 経営・マーケティング上の意義

  1. 広告依存からの脱却
     NFTは広告費をかけずにファン接点を残せる。“買ってくれた人がデータとして残る”ため、リターゲティングが自社完結。
  2. 顧客生涯価値(LTV)の最大化
     「一度きりの購入」を「継続的な関係」に変える仕組みをつくることができます。またNFTを提示することで、特典やイベントを段階的に案内することもできます。
  3. ブランド価値の可視化
     NFT発行数・保有数・再利用率がそのまま“ブランドエンゲージメントの指数”になります。広告指標では測れなかった「熱量」を数値化できる。


6. よくある質問

限定グッズなら昔からあるのに、なぜNFTが必要なの?

限定グッズは「体験」が記録されません。NFTは“体験の証”をデータで残すため、後から関係をたどれる。

NFT導入はコストがかなりかかりそう

費用がかからないマーケティング施策はありませんが、大規模な投資をおこなう必要はありません。

NFTをうけとる顧客にブロックチェーン知識が必要では?

受け取りはURL・QRコードで完結できます。ウォレット不要で参加できる仕組みが、当社のNFT Dropです


導入ステップ(最短2週間で実装可能)

  1. キャンペーンテーマ決定:「購入証明」「来場特典」「SNS投稿参加」などテーマをきめます。
  2. NFT発行ツール選定(例:NFT Drop)※要望によってカスタマイズが必要な場合があります。
  3. QRコード作成・印刷:商品やPOPに貼付
  4. 配布+データ計測:受取数・CTR・再訪率を分析
  5. 保有者向け特典を設計:再販、限定告知、次回イベント

この流れで、運用3人規模でも導入が可能です。


まとめ ― NFTは「デジタル販促」ではなく「関係を残す技術」

フィジカルグッズ×NFTは、従来の“売り切り”型ビジネスから、「関係を資産化するマーケティング」への転換点と当社では考えています。

  • グッズ販売で終わらず、購入者との接点が続く
  • 体験を証明できるため、ブランドストーリーが長期で積み上がる
  • 取得・保有・再来訪のデータを資産として分析できる

これからのマーケティングで問われるのは、「どれだけ売ったか」よりも「どれだけ覚えてもらえたか」。NFTは、その“記憶を残す仕組み”です。

ファンとの関係を、未来に引き継ぐため。
それこそが「フィジカル×NFT」の本当の価値です。

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